1分で読める書評 -kasablog-

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【書評】他者と働く

今日読んだ本はこちら。

 

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おススメ度(5段階)

★★★★★


学んだこととか感想

既存の方法で解決できることは「技術的課題」、既存の方法で一方的に解決できない複雑な問題のことを「適応課題」と呼ばれてて、僕らが直面する課題はだいたい「適応課題」であること、しかしそれに対して「技術的課題」だと思って対応していることが、うまく行かない根本の原因なんだよね、ということが一番の学びだったかな。テクニックを知り、使えば解決できるわけではない問題ばかりなのに、研修などのアプローチではそれらを「技術的課題」として扱っている感じがある(または受講者はそう思っている)からうまくいかないんだよね。

 

この本では、対話のプロセスを「溝に橋を架ける」と表現してる。そのプロセスは

  1. 準備:「溝に気づく」
  2. 観察:「溝の向こうを眺める」
  3. 解釈:「溝を渡り、橋を設計する」
  4. 介入:「溝に橋を架ける」

としていて、これはすごく具体的でいい。細かくはぜひ書籍を読んでほしいんだけど、この4つのプロセスを知っておくことは、「適応課題」を解決する糸口になる。

 

なんとなくこうすればいいんだろうな、と思っていた、他人とのかかわり方。「相手の立場に立って考えよう」とか、そういうものを、大変わかりやすく解説してくれてるので、おススメです。


読んだきっかけ

twitterで見かけて。結構人材開発界隈では話題になってた本だと思う。著者の宇田川先生をたまたまtiwtterで見つけてフォローしてたのもきっかけのひとつ。


Amazonの紹介文(転載)

すべての厄介な問題は、関係性のなかで起きている。現場で起きる「わかりあえなさ」から始まる諸問題は、ノウハウで一方的に解決できるものではありません。その「適応課題」と呼ばれる複雑で厄介な組織の問題をいかに解くか。それが本書でお伝えする「対話」です。忖度する・論破するでもなく、相手の「ナラティヴ」に入り込み、新しい関係性を構築すること。それこそが、立場や権限を問わず、新たな次元のリソースを掘り出して、組織を動かす現実的で効果的な方法なのです。組織論とナラティヴ・アプローチの超実践的融合。いま最も注目の経営学者、待望のデビュー作!


この本を読んで、どう行動を変えるのか

僕も、自分の想いが強い分野については激しく押しちゃうところがあるのだけれど、まずは「自分のナラティヴを置いておいて、相手を観察する」をもっと徹底するってことかな。